新郎新婦だけでなく、両家の結びつきも深める「親族紹介」。結婚を機に両家の付き合いもスタートするので、親族紹介を行い両家の認識を深めておきましょう。
今回は、結婚式の親族紹介のタイミングや順番といった基礎知識に加えて、例文も紹介します。
親族紹介は誰がする?2つのスタイル
親族紹介には「代表者形式」と「自己紹介形式」の2種類の形式があります。
形式が違えば誰が発言するのかといった特徴も異なるため、紹介する人数や家族の性格などを考慮して、どちらの形式で親族紹介するかを決めるのがおすすめです。
まずは、親族紹介の形式の違いについて紹介します。
自分の家族にはどちらが向いているのかチェックしてみましょう。
代表者形式
代表者形式は、両家の代表者がそれぞれの親族をまとめて紹介していく形式です。
新郎新婦の父親が代表者となるのが一般的ですが、母親や長兄、叔父などが代表者となっても問題ありません。
代表者形式は、比較的スムーズに進行しやすいのがメリット。
代表者がまとめて紹介していくため、テンポよく進んでいきます。
親族の氏名のあとに続柄を紹介していくのが一般的です。
代表者ひとりが出席者すべての名前と続柄を紹介するため、人数が多かったり久しぶりに会う親族がいたりすると、間違ってしまう可能性も。
そのため、事前にメモをとって名前や順番、続柄を間違えないように対策しておくのがおすすめです。
自己紹介形式
その名前の通り、親族それぞれが名前と続柄を自分で紹介していく形式です。
代表者は司会進行こそ務めますが、親族全員を紹介しないため、代表者形式に比べて気が楽になるでしょう。
それぞれがひとりずつ紹介していく形式がゆえに、代表者ひとりが紹介するより進行が遅れる可能性が。
スムーズに進行させるために、進行に加えて順番や何を言うのかをしっかり説明しておきましょう。
事前に知っておけば、発表する人も緊張しづらくなりますよ。
紹介する順番や続柄はどこまで紹介する?
親族紹介で気になるのは、紹介する順番やどの続柄まで紹介するのかといった点ですよね。
親族紹介には古くから伝わるルールがあります。
とくに、紹介する順番は一般的なルールがあるため、当日に間違わないようにしっかりと把握しておきましょう。
どの順番で紹介していくのか、どの続柄まで紹介するのかを解説していきます。
どんな順番で紹介するのか
紹介するときの順番は、「新郎側から」「新郎新婦から見て親等が近い順」といったルールが一般的です。
年齢や親しい順番ではないので注意しましょう。新郎の父親の紹介後に、母、祖父、兄妹といったように続きます。
新郎側の親族紹介後は、新婦側の父に交代。
親族に配偶者がいる場合は、そのパートナーとなる親族を紹介したタイミングで紹介して問題ありません。
どの続柄まで紹介する?
結婚式に招待した親族はすべて紹介するのが基本です。
しかし、どの続柄まで紹介するのかに、明確なルールがあるわけではありません。
親族が多く、紹介に時間がかかりそうなのであれば、「叔父まで」「いとこまで」といったように、どこまで紹介するかを両家で相談して決めるといいでしょう。
ルールを決めるときは、人数や続柄をできるだけ公平にするのがポイントです。
両家の親戚の人数が合わないことは珍しくありませんが、人数の差が開きすぎると違和感が。
また、新郎側の兄弟まで、新婦側はいとこも紹介するといったように、参加する続柄に差が出すぎるのもおすすめできません。
基本的な流れと例文について
親族紹介のルールとともに気になるのが、親族紹介の実際の流れではないでしょうか。
ここからは、親族紹介の流れと例文を紹介していきます。
実生活の中で自己紹介をする機会はあまり多くはなく、改まって自己紹介するとなると緊張するものです。
例文を参考にメモをとっておくと緊張しても、スムーズに自己紹介できる可能性がグッと高まります。
始まりのあいさつの流れと例文
親族紹介は冒頭の挨拶とともに始まります。
両家が向かい合ってあいさつをするため、あらかじめ紹介順に並んでおくとスムーズかつ紹介された側もわかりやすいですよ。
始まりのあいさつは、進行役が務めるのが一般的。
進行役は、新郎側の父親か式場スタッフが担うケースが多いようです。
以下がそれぞれの形式の例文になります。
- 進行役が式場スタッフの場合
「これよりご両家の親族紹介を行わせていただきます。それではご新郎のお父さま、ご親族のご紹介をお願いいたします」といって始まります。
- 代表者形式の場合
「〇〇家(新婦側)の皆様、この度は2人のためにお集まりくださり、ありがとうございます。わたくしは新郎の父の〇〇でございます。それでは、〇〇家(新郎側)の親族を紹介させていただきます。」といって親族紹介を始めます。
- 自己紹介形式の場合
「これから〇〇(新郎側)家の親族を紹介させていただきます。私は新郎の父の〇〇でございます。このたびは2人のためにお集まりいただき、誠にありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。では、自己紹介を進めさせていただきます」といい自己紹介をしてもらいます。
準備の都合によって新郎新婦が親族紹介に参加しないケースも考えられます。
そのため、両家の親と式場スタッフが事前に打ち合わせをしておくと、スムーズに進みますよ。
代表者形式の親族紹介の流れと例文
上記でも紹介しましたが、親族紹介は新郎側から始めるのが一般的。
加えて、新郎新婦からみて続柄が近い順に紹介するのも基本ですので、覚えておきましょう。
呼び方も新郎新婦から見たときの呼び方で紹介してくださいね。
- 代表者形式の例文
「〇〇家(新婦側)の皆様、〇〇家(新郎側)の親族をご紹介いたします。私は新郎の父の〇〇と申します。よろしくお願いいたします。こちらは新郎の母の〇〇でございます。」
と続き「続いて、母親の隣は新郎の兄の〇〇、その妻の〇〇と甥の〇〇でございます。」と紹介していきます。
紹介された親族は立っている場合は、一歩前に出てお辞儀をし、座っていれば立って一礼をします。
代表者形式の場合、年上の紹介であっても名前に敬称はつけません。
自己紹介形式の親族紹介の流れと例文
代表者形式と同様にまずは代表者が「〇〇家(新婦側)のみなさま、〇〇(新郎側)家親族を紹介させていただきます」とあいさつをしてから始めます。
そして、「新郎の父の〇〇でございます。何卒よろしくお願いいたします。」と新郎新婦との続柄と名前をいいます。
親族すべてが「新郎の〇〇の〇〇です。」だとクドい印象を与えてしまうので、「新郎(新婦)の」の部分は省いて自己紹介しても問題ありません。
時間に余裕がある場合、挨拶とともに何かひとこと新郎新婦とのエピソードや人となりを紹介するのもおすすめです。
結びのあいさつ
両家のあいさつ後は「結びのあいさつ」です。
結びのあいさつは進行役が行います。
「今後とも幾久しく(いくひさしく)よろしくお願いいたします」の言葉とともに、全員が一礼をしましょう。
「終わる」「おしまい」といった言葉は忌み言葉になります。紹介のあとに、ついうっかり使用しないように気をつけましょう。自己紹介中にも使用しないようにしてくださいね。
親族紹介は両家の絆を深める第一歩
親族紹介は新郎新婦のみならず、両家の絆も深める大切な儀式です。結婚式前に行うのが基本ですが、式場や式次第の関係で時間が取れないことも。
そんな不安や疑問も、2人で結婚式のオンライン相談会であれば、親族紹介についての相談も来店不要で自宅でできます。
両家にとって重要な儀式なので些細なことも相談してください。